「夜になると天井裏から “トトトッ、ガサガサ” と小動物が走るような音が聞こえる」
「ネズミより足音が大きい気がするものの、ハクビシンやアライグマほど重量感はない」
「さらに、天井や床下付近から獣臭がし、細長いフンまで見つかった」
こうした異変が重なっているなら、イタチが家に入り込んでいる可能性があります。
イタチは胴長短足の細い体を持つ小型哺乳類で、すばしこく動き、木や壁を登る能力にも優れています。
体が細いため、人から見ると「こんな場所から入れるのか」と思うような小さな隙間も侵入口になります。
自治体の案内では、約3cm四方の隙間から住宅へ侵入するとされており、軒下、屋根の接合部、床下通気口、換気口、配管周辺などが主なチェックポイントです。
一度天井裏や床下をねぐらとして利用されると、夜間の騒音だけでなく、フン尿による悪臭、天井のシミ、断熱材の汚れ、ノミやマダニなどへの衛生面の不安につながります。
さらに、日本の住宅周辺で見られる「イタチ」は一種類ではありません。
日本在来のニホンイタチに加え、西日本の都市部などでは、旧称チョウセンイタチとして知られていたシベリアイタチが住宅被害の原因になるケースがあります。
見た目がよく似ているため、実際の対策では細かな種類の判別よりも、「現在どこから入り、どこをねぐらにしているのか」を把握する方が重要です。
今回は、イタチの特徴、ニホンイタチとシベリアイタチの違い、天井裏へ入ったサイン、フンや臭い、約3cmの侵入口、住宅被害、テン・ハクビシンなどとの違い、自分でできる対策、捕獲時の法律上の注意点まで詳しく解説します。
イタチとはどんな動物なのか
イタチは食肉目イタチ科に分類される小型の哺乳類です。
細長い胴体と短い脚が特徴で、地面を走るだけでなく、壁面や木を登り、狭い場所へ入り込む能力にも優れています。
枚方市では、住宅周辺で見られるイタチについて、胴の長さを約30〜40cm、しっぽを約10〜20cmと案内しています。
ただし、オスとメスでは体格差が大きく、メスはオスの2分の1〜3分の2程度になるため、実際に見た時のサイズ感はかなり変わります。
体色は黄褐色や茶褐色系で、口元やあごの周辺が白っぽく見える個体がいます。
主に夜間の活動が目立ちますが、必ず夜だけ動くわけではありません。人の少ない場所や餌を探す状況では昼間に姿を見せるケースもあります。
食性は雑食性ですが肉食傾向が強く、ネズミ、鳥類、カエル、昆虫などを捕食します。
そのため、住宅周辺へネズミが多い環境では、ネズミを追ってイタチまで近づいてくる可能性があります。
また、危険を感じたり追い詰められたりすると、肛門付近の臭腺から強い臭いのある分泌液を出します。
かわいらしい外見でも野生動物なので、見つけても素手で触ったり追い詰めたりしないようにしてください。
※参考:枚方市「イタチについて」
| 確認項目 | イタチの特徴 |
|---|---|
| 分類 | 食肉目・イタチ科 |
| 胴の長さ | 約30〜40cmが目安 |
| しっぽ | 約10〜20cmが目安 |
| 体形 | 胴長短足で細長い |
| 活動 | 夜間を中心に活動 |
| 移動能力 | 木登り・壁登り・泳ぎが得意 |
| 食性 | 肉食傾向の強い雑食性 |
| 主な被害 | 騒音、フン尿、悪臭、断熱材の汚損など |
ニホンイタチとシベリアイタチは何が違うのか
日本の住宅周辺で見られる代表的な種類が、ニホンイタチとシベリアイタチです。
シベリアイタチは、以前は「チョウセンイタチ」という名称で広く知られていました。
ニホンイタチは本州・四国・九州などを自然分布域とする日本在来の動物です。
一方、シベリアイタチはユーラシア大陸へ広く分布し、日本では対馬の個体群を除き、人為的な移入によって西日本へ広がった外来系統として扱われています。
農林水産省の資料では、西日本で住宅へ侵入する代表的な住環境害獣としてシベリアイタチが紹介されています。
ニホンイタチよりやや大型で、尾が長い傾向がある点も見分ける材料です。
特に「尾の長さが頭胴長の半分以上に見える」個体では、シベリアイタチの可能性が高まります。
ただし、性別、年齢、姿勢、見る角度によって見え方は変わります。
遠くから尾だけを見て種類を断定する必要はありません。
住宅被害への対策では、ニホンイタチかシベリアイタチかよりも、侵入口とねぐらの位置を確認する方が優先されます。
| 比較項目 | ニホンイタチ | シベリアイタチ |
|---|---|---|
| 由来 | 日本在来 | 対馬以外では外来系統 |
| 体格 | 比較的小型 | やや大型の傾向 |
| 尾 | 比較的短い | 頭胴長に対して長い傾向 |
| 主な環境 | 河川敷・農地・山林など | 西日本の都市部・住宅地でも目立つ |
| 住宅侵入 | 起こる | 住環境被害の代表種の一つ |
家にイタチがいる時のサイン|足音・フン・臭いを確認する

イタチが住宅へ入っていても、実際の姿を住人が確認できるとは限りません。
日中は天井裏や床下など人目につかない場所で休み、夜になると餌を探して動き始めるため、まず足音や臭いから気づくケースが多くなります。
天井裏では「トトトッ」「タタタッ」「ガサガサ」と、小型動物が素早く走るような音が聞こえます。
ネズミより体が大きいため、ネズミの「カサカサ」という軽い音より存在感があります。
一方、ハクビシンやアライグマほど大型ではないので、「ドン」「ドタドタ」と天井が大きく揺れるほどの重量感がないケースも多くあります。
音だけで種類を断定するのは難しいものの、深夜から早朝へ繰り返し同じ場所を移動する音が続くなら、天井裏をねぐらや通路として利用している可能性があります。
次に確認したいのがフンです。
イタチのフンは細長く、ねじれたように見えるケースがあります。
肉食傾向が強いため、食べた小動物の毛や昆虫片など、消化されにくい物が混ざるケースもあります。
さらに、同じ場所へ繰り返し排泄する習性があるため、天井裏や床下の一角へフンがまとまって蓄積する可能性があります。
フン尿が長期間たまれば、強い臭いが室内へ伝わります。
「獣臭がする」「アンモニアのような臭いが天井から降りてくる」「部屋を換気しても臭いが消えない」といった状態では、屋根裏や床下の排泄物を確認する必要があります。
イタチ自身も危険を感じると臭腺から悪臭を出すため、住宅内の臭いには複数の原因が考えられます。
フン尿が断熱材へ染み込んでいる状態では、見えるフンだけを取り除いても臭いが残るケースがあります。
| サイン | 確認したい状態 |
|---|---|
| 夜間の足音 | 小型動物が素早く走る音がする |
| 細長いフン | 一か所へまとまって増えている |
| 獣臭 | 天井・床下から強い臭いが続く |
| 天井のシミ | 尿が断熱材や天井材へ染みている可能性 |
| 断熱材の乱れ | 寝床として利用されている可能性 |
| 侵入口付近の毛 | 同じ場所を繰り返し通っている可能性 |
イタチはなぜ住宅へ入るのか
イタチが住宅へ入る理由は、「家そのものが好きだから」という単純なものではありません。
餌、安全な休息場所、繁殖場所など、生活に必要な条件が住宅周辺へそろっているためです。
特に大きいのが餌の存在です。
イタチはネズミを捕食します。
床下、物置、ごみ置き場などへネズミが多い住宅では、イタチにとって継続的に餌を得られる環境になります。
つまり、「イタチがいるからイタチだけ追い出す」という対応では不十分なケースがあります。
建物内にネズミが生息しているなら、ネズミ対策まで行わなければイタチを再び引き寄せる原因が残ります。
生ごみ、屋外へ残したペットフード、飼育している鳥や小動物なども注意したいポイントです。
イタチは肉食傾向が強いものの、果実など植物質を食べるケースもある雑食性です。
餌が簡単に手に入る住宅周辺は、繰り返し訪れる場所になる可能性があります。
また、天井裏や床下は雨風を避けられ、人が日常的に立ち入らないため、休息場所として利用されます。
冬の寒さや悪天候を避ける目的でも、建物内部は野生動物にとって魅力があります。
さらに、繁殖や子育てへ利用されるケースもあります。
天井裏から成獣の足音だけでなく、小さな鳴き声や複数の細かな足音が聞こえるなら、幼獣が残っている可能性も考えてください。
イタチは約3cmの隙間から家へ入る
イタチ対策で特に重要なのが侵入口です。
自治体の案内では、約3cm四方の隙間からでも侵入するとされています。
人から見ると「ここから動物は入らないだろう」と感じる小さな開口部でも、細長い体を持つイタチには十分な入口になる可能性があります。
農林水産省のシベリアイタチに関する資料でも、住宅への代表的な侵入ポイントとして、屋根の重なり、入母屋屋根の両隅、床下換気口、給湯器などの配管引き込み部分が挙げられています。
特に古い住宅では、経年劣化によって軒天や屋根材に小さな隙間ができているケースがあります。
増改築した住宅も確認が必要です。
新旧の建物が接合する部分は構造が複雑になり、外から見えにくい開口部が残る可能性があります。
エアコン、給湯器、配管などを後から設置した場所では、壁へ開けた穴の周囲へ隙間が残っていないか確認してください。
| 主な侵入候補 | 確認したい状態 |
|---|---|
| 軒下・軒天 | 板の浮き、腐食、穴がある |
| 屋根の重なり | 屋根材の接合部へ隙間がある |
| 換気口 | 金網や格子が壊れている |
| 床下通気口 | 網がなく床下へ直接入れる |
| 配管周辺 | 壁との間に数cmの隙間がある |
| 増改築部分 | 新旧建物の接合部へ開口がある |
| 古い建物の破損 | 壁・屋根・基礎周辺に穴がある |
イタチが中にいる状態で侵入口をふさがない
侵入口を見つけたら、すぐに金網や板で閉じたくなるかもしれません。
しかし、屋根裏や床下へイタチが残っている状態で出口をふさぐと、別の問題を起こす可能性があります。
閉じ込められた個体が別の弱い場所を破って脱出しようとしたり、住宅内部を広く移動したりするケースが考えられます。
幼獣が残っている時期にはさらに注意が必要です。
親が餌を探して外出している間に入口をふさぐと、子どもだけが天井裏へ残る可能性があります。
そのまま死亡すれば腐敗臭の原因になり、屋根裏へ別の衛生問題が発生します。
侵入口が一つだけとは限りません。
一か所をふさいでも別の換気口や屋根の隙間から出入りしていれば、騒音やフン尿被害は続きます。
再侵入を減らすには、個体を屋外へ出したことを確認した上で、建物全体の侵入口候補をまとめて封鎖する必要があります。
イタチが天井裏や床下へ入ると起こる住宅被害

イタチによる住宅被害は、夜中の足音だけではありません。
長期間住みつかれるほど、フン尿、悪臭、断熱材の汚れなどへ被害が広がります。
特に問題になるのが、同じ場所へフン尿を繰り返す状態です。
天井裏の一角へ排泄物が蓄積すれば、臭いが強くなり、尿が断熱材や天井材へ染み込む可能性があります。
室内側へ茶色や黄色のシミが出てきた時には、すでに長期間排泄が続いているケースもあります。
イタチはグラスウールなどの断熱材をほぐして寝床へ利用する場合もあります。
断熱材が踏み荒らされたり、巣材とフン尿が混ざったりすると、単純に動物を追い出すだけでは元の状態へ戻りません。
汚れた範囲によっては断熱材の撤去や交換まで検討する必要があります。
さらに、野生のイタチにはノミやマダニなどが付着している可能性があります。
屋根裏へ長く生息していたなら、動物そのものだけでなく、寝床や周辺環境まで確認した方がよいでしょう。
フンを見つけても、素手でつかんだり、乾燥したフンを室内用掃除機で大量に吸い込んだりするのは避けてください。
狭い屋根裏で大量の排泄物を清掃する必要があるなら、自力対応へこだわらず専門業者への相談を検討します。
| 住宅被害 | 主な状態 |
|---|---|
| 騒音 | 夜間に天井裏を走る音が続く |
| フン尿 | 同じ位置へ排泄物が蓄積する |
| 悪臭 | 排泄物や臭腺の臭いが室内へ伝わる |
| 天井のシミ | 尿が天井材へ染み込む |
| 断熱材被害 | 寝床としてほぐす・踏み荒らす |
| 衛生面 | ノミ・マダニなどへの注意が必要 |
イタチとテン・ハクビシン・ネズミ・アライグマの違い
天井裏から音がするだけでは、原因となる動物がイタチとは限りません。
テン、ハクビシン、ネズミ、アライグマなども住宅内部へ入るため、体格、足音、フン、外見などを組み合わせて判断します。
特に見間違えられやすいのがテンです。
テンもイタチ科の動物で、細長い体、短い脚、木登り能力など共通点があります。
一般的にはテンの方が大きく、尾も太くふさふさして見えます。
また、テンは毛色の季節変化が大きく、冬には明るい黄色や黄褐色に見える個体もいます。
詳しい違いについては以下の記事でも解説しています。
※【害獣】テンの特徴と見分け方|屋根裏の足音・フン尿被害・イタチとの違い
ハクビシンはイタチよりはるかに大型です。
鼻から額へ白い線が入り、体に近い長さの尾を持つ点が大きな特徴です。
天井裏の足音もイタチより重量感が出る傾向があります。
ハクビシンの屋根裏被害やためフンについては以下の記事も参考にしてください。
※【害獣】ハクビシンの特徴と被害|屋根裏の足音・ためフン・侵入経路の見分け方
ネズミはイタチよりさらに小型で、足音も軽くなります。
フンは小さな粒状で、電線、食品袋、木材などのかじり跡が目立つ点も違いです。
一方、アライグマは体重数kgになる中型害獣で、イタチよりかなり大型です。
目の周囲の黒いマスク模様、黒い輪が並ぶ太いしっぽ、人の小さな手形のような5本指が特徴です。
アライグマとの見分け方については以下の記事でも詳しく確認できます。
※害獣】アライグマの特徴と被害|足跡・しっぽ・屋根裏侵入の見分け方
| 動物 | 大きさ・姿 | 住宅での代表的なサイン |
|---|---|---|
| イタチ | 小型で細長い | 軽快な足音・細長いフン・強い獣臭 |
| テン | イタチより大きく尾が太い | 屋根裏の足音・フン尿 |
| ハクビシン | 大型で鼻筋が白い | 重量感のある足音・ためフン |
| ネズミ | イタチより小型 | 小さなフン・かじり跡 |
| アライグマ | 大型で尾にしま模様 | 大きな足音・建材破損・5本指の足跡 |
イタチを家へ寄せ付けにくくする対策
イタチ対策では、忌避剤などで一時的に追い払うだけでは十分とはいえません。
餌になる物を減らし、建物内部へ入れる隙間をなくす対応まで進める必要があります。
まず確認したいのがネズミです。
イタチが住宅周辺へ来る理由の一つが小動物の存在なので、天井裏や床下でネズミ被害も起きているなら、ネズミ対策を同時に考えます。
生ごみやペットフードも屋外へ放置しないようにしてください。
庭や倉庫周辺へ食品残さを置かず、野生動物が簡単に餌を得られない環境へ変えます。
建物については、約3cm前後の隙間まで確認します。
軒天、換気口、屋根の重なり、床下通気口、給湯器やエアコンの配管引き込み部分などは重点的に見たい場所です。
金属製ネットなどを利用して封鎖する方法がありますが、個体が屋外へ出たことを確認してから施工してください。
また、イタチは木や壁を登れるため、庭木が屋根へ接している住宅では枝も確認します。
ただし、高所の枝を自分で無理に剪定したり、屋根へ上って隙間を調査したりする必要はありません。
追い出し用品だけで解決したと思わない
臭い、光、音などを嫌がる性質を利用した追い出し方法が紹介されるケースがあります。
一時的に天井裏からいなくなる可能性はありますが、侵入口が残ったままなら再び戻ってくる可能性があります。
特に、長期間ねぐらとして利用されている住宅では、追い出しと再侵入対策を分けて考えない方がよいでしょう。
追い出した後は、侵入口の特定と封鎖、フン尿清掃、餌場の除去まで進めます。
市販の薬剤を使用する際は、必ず商品表示と使用上の注意を確認してください。
屋根裏には電気配線、断熱材、木材などがあるため、火気や高温になる器具を安易に持ち込まないよう注意します。
イタチを見つけても素手で捕まえない
イタチは人を積極的に追いかける動物ではありません。
しかし、逃げ場を失った個体へ触ろうとすると、かみついたり引っかいたりする可能性があります。
特に屋根裏や物置など狭い場所で追い詰めるのは避けてください。
見つけたら人が距離を取り、動物が逃げられる空間を確保します。
犬や猫などのペットがいる家庭では、直接接触しないよう屋内の別室などへ移動させてください。
弱っている個体や幼獣を見つけても、素手で拾って自宅へ持ち帰るのは避けます。
フンについても同様です。
種類を確認するために手で崩したり、顔を近づけて臭いを確認したりする必要はありません。
使い捨て手袋などを使用し、清掃後は手洗いを行います。
イタチを自分で捕獲する際は法律と自治体の制度を確認する
住宅へ被害が出ていても、イタチを誰でも自由に捕獲できるわけではありません。
野生鳥獣の捕獲には鳥獣保護管理法が関係します。
環境省が定める狩猟鳥獣では、ニホンイタチはオスのみが対象です。
メスのニホンイタチは狩猟鳥獣ではありません。
シベリアイタチについては、長崎県対馬市の個体群を除く個体群が狩猟鳥獣に指定されています。
ただし、「狩猟鳥獣に入っている=自宅ならいつでも自由に捕獲できる」という意味ではありません。
通常の狩猟には狩猟免許、狩猟者登録、区域、期間、猟法などの条件があります。
住宅被害を防ぐため有害鳥獣として捕獲する際も、自治体による捕獲許可が必要になるケースがあります。
大阪府でも、住宅へ侵入したイタチを捕獲する際は市町村の許可が必要と案内しています。
市販の箱わなを購入できるからといって、制度を確認せず設置するのは避けてください。
※参考:環境省「狩猟制度の概要」
捕獲を検討する際は、まず居住地域の市区町村へ相談し、対象動物、必要な許可、捕獲後の対応まで確認してください。
専門業者へ相談したいイタチ被害の目安
庭を一度横切っただけなら、すぐ住宅内部へ住みついているとは限りません。
一方、毎晩天井裏から足音がする、獣臭が室内まで広がっている、天井へシミが出ている状態なら、継続的に利用されている可能性があります。
侵入口が見つからないケースも、自力対応が難しい状態です。
イタチは約3cmの隙間を利用するため、建物を外から見ただけでは入口を発見できないケースがあります。
特に2階の軒下、屋根の接合部、増改築部分など、高所や複雑な構造の場所は確認が難しくなります。
市販の忌避用品で一度音が消えても、数日後に戻ってくるなら侵入口が残っている可能性があります。
また、大量のフン尿や汚れた断熱材がある時は、追い出した後の清掃も必要です。
自分で屋根裏へ入る際には、天井踏み抜き、配線への接触、釘や木材によるけがなど別の危険もあります。
被害範囲が広いなら、無理に自分だけで対応しないようにしてください。
業者へ依頼する時は「追い出し後の作業」まで確認する
害獣業者へ相談する際は、表示されている最低料金だけで決めないようにします。
重要なのは、最終的にどこまで対応してもらえるかです。
現地調査、動物の特定、追い出し、必要な捕獲対応、侵入口の封鎖、フン尿清掃、断熱材処理、追加料金、再侵入保証まで確認してください。
特に「追い出しだけ」で終了する契約では、侵入口が残って再発する可能性があります。
建物全体で何か所を調査するのか、どの隙間を封鎖するのか、施工前後の写真を確認できるのかも聞いておくと判断しやすくなります。
フン尿が大量にある場合は、清掃費や汚れた断熱材の処理費が見積もりへ含まれているかも確認してください。
保証がある場合は、期間だけではなく「どの侵入口が保証対象なのか」「別の場所から再侵入した時も対象になるのか」といった条件まで確認します。
イタチについてよくある質問

イタチは姿を直接確認できないまま天井裏へ入り込んでいるケースも多いため、足音やフン、侵入口から判断する必要があります。
Q. イタチの一番分かりやすい特徴は何ですか?
胴長短足の細長い体と、すばしこい動きが特徴です。口元が白っぽく見える個体もいます。住宅では夜間の足音、細長いフン、強い獣臭も判断材料になります。
Q. イタチはどのくらいの大きさですか?
枚方市では胴の長さを約30〜40cm、しっぽを約10〜20cmと案内しています。ただし、メスはオスよりかなり小型なので、同じ種類でも大きさの印象は変わります。
Q. イタチは何センチの隙間から家に入りますか?
約3cm四方ほどの隙間から侵入するとされています。軒下、屋根の重なり、床下通気口、換気口、配管周辺などを確認してください。
Q. イタチの足音はどんな音ですか?
天井裏では「トトトッ」「タタタッ」「ガサガサ」など、小型動物が素早く走るような音として聞こえることがあります。ネズミより大きく、ハクビシンやアライグマより軽い音になる傾向があります。
Q. イタチのフンはどんな形ですか?
細長く、ねじれたような形になることがあります。肉食傾向が強いため、小動物の毛や昆虫片などが混ざるケースもあります。
Q. イタチはなぜ臭いのですか?
フン尿が住宅内へ蓄積するほか、危険を感じると臭腺から強い臭いの分泌液を出します。天井裏へ長く住みついている場合は、断熱材へ臭いが染み込んでいることもあります。
Q. イタチは夜行性ですか?
主に夜間の活動が目立ちます。住宅では深夜から早朝に天井裏の足音へ気づくケースが多いものの、昼間に姿を見せることもあります。
Q. イタチは何を食べますか?
ネズミ、鳥類、カエル、昆虫など動物質を中心に食べる肉食傾向の強い雑食性です。住宅周辺へネズミが多いと、餌を求めてイタチが近づく可能性があります。
Q. ニホンイタチとシベリアイタチはどう違いますか?
ニホンイタチは日本在来で、シベリアイタチは対馬以外の国内個体群では外来系統です。一般にシベリアイタチの方がやや大型で、頭胴長に対して尾が長い傾向があります。
Q. イタチとテンの違いは何ですか?
テンの方が大きく、尾も太くふさふさして見える傾向があります。テンは季節による毛色変化も大きく、冬に明るい黄色や黄褐色へ見える個体があります。
Q. イタチとハクビシンの違いは何ですか?
ハクビシンの方がかなり大型で、鼻から額へ白い線があり、長い尾を持ちます。天井裏の足音もハクビシンの方が重量感を感じる傾向があります。
Q. イタチを見つけたら素手で捕まえてもよいですか?
素手で捕まえないでください。追い詰めるとかみついたり引っかいたりする可能性があり、ノミやマダニなどを保有している可能性もあります。
Q. イタチを自分で捕獲してもよいですか?
自己判断で箱わなを設置するのは避けてください。ニホンイタチはオスのみが狩猟鳥獣で、メスは扱いが異なります。住宅被害を目的とした捕獲では自治体の許可が必要になるケースがあるため、市区町村へ確認してください。
Q. イタチを追い出したらすぐ穴をふさいでもよいですか?
内部へ別の個体や幼獣が残っていないことを確認してから封鎖してください。閉じ込めると別の場所を壊したり、屋根裏で死亡して悪臭が発生したりする可能性があります。
まとめ
イタチは胴長短足の細長い体を持つ小型哺乳類で、木や壁を登り、狭い場所へ入り込む能力に優れています。
住宅では約3cm四方ほどの隙間も侵入口になるため、軒下、屋根の接合部、換気口、床下通気口、給湯器やエアコンの配管周辺まで確認する必要があります。
天井裏へ住みついた時には、夜間の素早い足音、細長いフン、強い獣臭などが代表的なサインです。
フン尿が長期間蓄積すると、天井のシミや断熱材の汚れへ被害が広がります。
また、日本の住宅周辺で問題になるイタチには、ニホンイタチだけでなくシベリアイタチも含まれます。
西日本の都市部ではシベリアイタチによる住環境被害も確認されており、ニホンイタチより大型で尾が長い傾向があります。
ただし、住宅被害への対策では細かな種類を無理に判定するより、どこから入り、どこをねぐらとしているのかを把握する方が重要です。
天井裏の動物がテンやハクビシン、ネズミ、アライグマである可能性もあるため、足音だけで種類を断定しないようにしてください。
イタチを寄せ付けにくくするには、生ごみやペットフードを片付けるだけでなく、餌になるネズミが住宅内へいないかも確認します。
追い出した後は、約3cm前後の隙間まで含めて侵入口を封鎖しなければ、同じ住宅へ再び戻ってくる可能性があります。
ただし、イタチや幼獣が建物内部へ残っている状態で入口を閉じないよう注意してください。
また、イタチは野生鳥獣であり、住宅被害が出ているからといって誰でも自由に捕獲できるわけではありません。
ニホンイタチはオスのみが狩猟鳥獣となっており、シベリアイタチも地域によって扱いが異なります。
箱わななどによる捕獲を考える際は、市区町村へ必要な許可や制度を確認してください。
毎晩天井裏から足音がする、室内まで獣臭が広がっている、天井へシミがある、侵入口が見つからない、自力で追い出しても戻ってくるといった状態では、専門業者への相談も検討します。
イタチ被害では、目の前の個体を追い払うだけで終わらせず、追い出し・侵入口封鎖・フン尿清掃・餌場対策までまとめて行うのが再発を減らすポイントです。


