【害虫】家に出るシロアリの種類を解説|ヤマトシロアリ・イエシロアリ・羽アリの見分け方

シロアリ 害虫

シロアリは、家に出る害虫の中でも住宅への被害が大きくなりやすい存在です。

姿を見かける機会は少なくても、床下、柱、土台、壁の内部などで木材を食べ進めるため、気づいた時には被害が広がっている場合があります🏠

シロアリはアリではなく木材を加害する害虫

シロアリという名前からアリの仲間と思われがちですが、実際にはアリとは別の昆虫です。

国土交通省「住宅リフォーム事業者団体登録制度」関連サイトでは、シロアリはアリではなく、カマキリやゴキブリの近縁種と解説されています。

羽アリの状態ではアリと似て見えるため、胴体の形、羽の大きさ、触覚の形で見分ける視点が大切です。(RECACO)

日本で建築物を加害するシロアリは、主にヤマトシロアリイエシロアリです。

日本しろあり対策協会は、日本には現在22種のシロアリが生息し、建築物を加害する種類は主にヤマトシロアリとイエシロアリで、近年はアメリカカンザイシロアリやダイコクシロアリの被害も増えていると案内しています。(しろあり対策協会)

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シロアリの基本情報

シロアリは、木材や紙などに含まれるセルロースを栄養源にする昆虫です。湿った木材、床下の土台、柱、畳、押し入れ、浴室まわり、玄関まわりなどに被害が出る場合があります。表面からはわかりにくく、床が沈む、柱を叩くと空洞音がする、羽アリが出る、蟻道があるといったサインから気づくケースもあります。

日本の住宅で問題になりやすいシロアリ

日本の住宅で特に注意したい種類は、ヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリです。住宅の構造、地域、湿気、木材の状態によって、被害の出方が変わります。

種類 主な特徴 注意したい場所
ヤマトシロアリ 日本で被害が多い。湿った木材を好みやすい 床下、浴室、玄関、土台
イエシロアリ 加害力が強く、大きな巣を作る場合がある 床下、壁内、天井裏、広い範囲
アメリカカンザイシロアリ 乾いた木材にも入る乾材シロアリ 家具、柱、梁、窓枠、輸入木材
ダイコクシロアリ 主に温暖な地域で問題になりやすい 木材内部、乾いた木材

日本しろあり対策協会によると、ヤマトシロアリは北海道北部を除く日本全土に分布し、イエシロアリは神奈川県以西の海岸線沿いの温暖な地域、千葉県の一部、南西諸島、小笠原諸島などに分布しています。

1. ヤマトシロアリの特徴

ヤマトシロアリは、日本の住宅被害でよく名前が挙がる代表的な種類です。湿気の多い場所を好みやすく、床下、浴室、洗面所、玄関まわりなどで被害が見つかる場合があります。

湿気の多い床下や水まわりに注意

ヤマトシロアリは、湿った木材と土壌に近い場所で被害が出やすい種類です。床下の通気が悪い家、浴室まわりに水漏れがある家、基礎付近に木材や段ボールを置いている家では、被害リスクが上がります。

確認ポイント ヤマトシロアリの特徴
分布 北海道北部を除く日本全土
好む環境 湿った木材、床下、水まわり
被害場所 土台、柱、畳、浴室、玄関
羽アリの時期 主に春ごろ
注意点 表面から被害が見えにくい

ヤマトシロアリは、建物内に大規模な巣を作るより、加害している木材の近くで生活する傾向があります。だからこそ、床下の湿気、木材の腐朽、水漏れを早めに確認する視点が大切です。

2. イエシロアリの特徴

イエシロアリは、ヤマトシロアリよりも被害が大きくなりやすい種類として知られています。温暖な地域で問題になりやすく、建物の広い範囲へ被害が進む場合があります。

加害力が強く広範囲に被害が出やすい

イエシロアリは、地中や建物内に大きな巣を作る場合があり、木材への加害力も強い種類です。床下だけでなく、壁の中、天井裏、2階部分まで被害が進むケースもあります。

確認ポイント イエシロアリの特徴
分布 神奈川県以西の温暖な沿岸部、千葉県の一部、南西諸島など
好む環境 温暖な地域、湿気のある建物
被害場所 床下、壁内、天井裏、柱、梁
羽アリの時期 主に初夏から夏ごろ
注意点 被害範囲が広がりやすい

日本しろあり対策協会は、イエシロアリが神奈川県以西の温暖な海岸線沿いに散発的に発生していると解説しています。温暖な地域の住宅では、ヤマトシロアリだけでなくイエシロアリも候補に入れて確認する必要があります。

3. アメリカカンザイシロアリの特徴

アメリカカンザイシロアリは、乾いた木材にも加害する乾材シロアリの仲間です。床下の湿気だけを見ても被害を見逃す場合があるため、柱、梁、家具、窓枠、木製建具などにも注意が必要です。

乾いた木材でも被害が出る

アメリカカンザイシロアリは、土の中から侵入する一般的なシロアリと違い、乾いた木材の中で生活する場合があります。床下が乾いている家でも、木材内部で被害が進む恐れがあります。

確認ポイント アメリカカンザイシロアリの特徴
種類 乾材シロアリの仲間
被害場所 柱、梁、家具、窓枠、木材内部
サイン 砂粒状のフン、羽アリ、木材内部の空洞化
注意点 床下点検だけでは見逃す場合あり

日本しろあり対策協会も、近年は乾材シロアリの仲間であるアメリカカンザイシロアリの被害が増えていると案内しています。

シロアリと羽アリの見分け方

シロアリ被害に気づくきっかけとして多いのが、羽アリの発生です。ただし、羽アリには黒アリの羽アリもいるため、見た目だけで慌てず、体の形を確認します。

胴体・羽・触覚を見る

国土交通省「住宅リフォーム事業者団体登録制度」関連サイトでは、シロアリの特徴として、寸胴な胴体、ほぼ同じサイズの4枚の羽、直線的で鎖状の触覚が挙げられています。

特に4〜7月ごろ、沖縄では2月ごろから羽アリを見かけた場合は、シロアリ発生を疑う目安になると解説されています。

見分ける部分 シロアリの羽アリ 黒アリの羽アリ
胴体 くびれが少なく寸胴 腰にくびれがある
4枚がほぼ同じ大きさ 前羽が後羽より大きい
触覚 まっすぐで数珠状 くの字に曲がる
出る場所 浴室、床下付近、玄関、窓際など 屋外や庭まわりでも見つかる

羽アリを見つけたら、発生場所を記録し、写真を撮り、掃除機で吸う前に数匹を袋や容器に保管しておくと相談時に役立ちます。

シロアリ被害のサイン

シロアリは人目につきにくい場所で活動するため、姿を見ないまま被害が進む場合があります。羽アリだけでなく、床の沈み、木材の空洞音、蟻道、壁紙の浮き、柱の傷みも確認したいサインです。

床下・柱・玄関まわりを確認する

サイン 見つかりやすい場所 注意点
羽アリ 浴室、玄関、窓際、照明まわり 巣が近くにある可能性
蟻道 基礎、束石、土台、床下 シロアリの通り道
床の沈み 廊下、洗面所、台所、玄関 木材が食害を受けている恐れ
木材の空洞音 柱、敷居、土台 内部が空洞化している恐れ
壁紙の浮き 壁内、柱まわり 内部被害の可能性
砂粒状のフン 窓枠、家具、柱の下 乾材シロアリの候補

シロアリ被害は、見た目がきれいな木材でも内部だけ食べられている場合があります。表面だけで判断せず、床下、基礎まわり、木材の音、羽アリの発生場所を合わせて見ます。

シロアリによる住宅被害

シロアリ被害は、単に木材の表面がかじられるだけではありません。土台、柱、床組み、壁内、梁など、建物を支える部分に影響が出る恐れがあります。

放置すると修繕費が大きくなりやすい

国土交通省補助事業として行われた「シロアリ被害実態調査報告書」に触れた資料では、調査住宅5,322棟のうち約19%、1,004棟で床下にシロアリ被害が発生していたと紹介されています。

築年数の経過とともに被害が増える傾向も示されています。(日本住環境)

被害 内容
土台の食害 建物を支える木材が弱くなる
床の沈み 歩くとふわふわする、きしむ
柱や敷居の空洞化 叩くと軽い音がする
玄関まわりの劣化 湿気と木材が重なりやすい
浴室・洗面所まわりの被害 水漏れや湿気が原因になりやすい
修繕費の増加 被害が広がるほど補修範囲が広がる

シロアリ被害は、見つけた時点で「どこまで食べられているか」を確認する作業が重要です。表面だけを補修しても、内部に生息が残っていれば再発する恐れがあります。

シロアリが出やすい家の特徴

シロアリは、湿気、木材、暗い空間、土との接点を好みます。古い家だけでなく、新しい家でも条件がそろえば被害が出る場合があります。

湿気と木材の放置に注意

シロアリが出やすい家には、いくつかの共通点があります。

家の状態 注意したい理由
床下の通気が悪い 湿気がこもりやすい
水漏れがある 木材が湿りやすい
家の周囲に木材を置いている エサ場になりやすい
基礎付近に段ボールがある 湿気とセルロースが重なる
玄関や浴室まわりが古い 水分が入り込みやすい
庭木や植木鉢が基礎に密着 通気が悪くなりやすい
過去に防蟻処理から年数が経過 薬剤効果の確認が必要

「築浅だから安心」とは言い切れません。湿気が多い、床下点検がしにくい、家の周囲に木材や段ボールを置いている場合は、シロアリが寄りやすい環境になっている可能性があります。

自力で確認したいシロアリ対策

シロアリ対策では、市販薬をまくだけで終わらせるより、発生しやすい環境を減らす視点が大切です。ただし、すでに被害が出ている場合、自力作業だけで根本対処するのは難しい場合があります。

湿気・木材・侵入経路を確認する

家庭で確認しやすい範囲は、以下です。

対策 確認する場所
木材を片付ける 家の周囲、物置、庭
段ボールを置きっぱなしにしない 玄関、床下収納、押し入れ
水漏れを直す 浴室、洗面所、台所、給排水管
通気を確保する 床下換気口、基礎まわり
羽アリを記録する 発生場所、時間、数、写真
蟻道を触らず残す 床下、基礎、土台
点検口を確認する 床下収納、押し入れ、畳下

蟻道を見つけた場合、すぐ壊してしまうと生息範囲の確認が難しくなる場合があります。写真を撮り、発見場所をメモし、専門業者へ見せられる状態にしておくと判断材料になります。

業者相談を検討したい状態

シロアリ被害は、見える場所だけで判断しにくい害虫被害です。特に床下、壁内、柱内部に被害がある場合は、専門的な点検が必要になります。

羽アリ・蟻道・床の沈みがあるなら早めに相談

業者相談を検討したい状態は、以下です。

状態 相談したい理由
室内で羽アリが大量に出た 建物内に巣がある可能性
基礎や床下に蟻道がある シロアリの通り道の可能性
床が沈む、きしむ 木材の食害が進んでいる恐れ
柱や敷居が空洞音になる 内部が食べられている恐れ
浴室や玄関まわりが傷んでいる 湿気と木材被害が重なりやすい
砂粒状のフンが出る 乾材シロアリの可能性
過去に防蟻処理から年数が経過 再点検の時期かもしれない

業者へ依頼する際は、見積もり金額だけで判断せず、調査範囲、被害写真、薬剤名、施工範囲、保証年数、追加料金の条件、再点検の有無を確認してください。床下写真を見せてもらえる業者を選ぶと、判断しやすくなります。

よくある質問

シロアリは、見た目を確認しにくい害虫のため、不安だけが大きくなりやすいテーマです。検索されやすい疑問を解説します。

Q1. シロアリはどこから家に入るのか?

A. 主に地中から基礎や床下へ入り、木材へ到達します。

基礎のひび、配管まわり、土台の接点、湿った木材、玄関まわりが侵入や加害の起点になりやすい場所です。乾材シロアリは、乾いた木材内部に入り込む場合もあります。

Q2. 羽アリを見たらシロアリ被害は確定か?

A. 確定ではありません。

黒アリの羽アリもいます。ただし、胴体が寸胴、羽4枚が同じ大きさ、触覚がまっすぐならシロアリの可能性があります。羽アリの写真を撮り、発生場所と時期を記録してください。(RECACO)

Q3. シロアリ被害は新築でも起きるのか?

A. 起きる場合があります。

築年数が古い家ほど被害リスクは上がりやすいものの、湿気、水漏れ、床下環境、周囲の木材放置などがあれば、築浅でも注意が必要です。

Q4. シロアリと普通のアリは何が違うのか?

A. シロアリはアリの仲間ではなく、体にくびれが少なく、羽アリでは4枚の羽がほぼ同じ大きさです。

黒アリの羽アリは腰にくびれがあり、前羽が後羽より大きく、触覚が曲がっています。

Q5. シロアリは自分で駆除できるのか?

A. 軽い予防や環境改善は自力でも可能です。

ただし、すでに羽アリ、蟻道、床の沈み、柱の空洞音がある場合、被害範囲の確認と薬剤処理には専門知識が必要になります。見える範囲だけ処理しても、内部に残れば再発する恐れがあります。

まとめ

シロアリは、家に出る害虫の中でも住宅被害につながりやすい木材害虫です。

日本の建築物を加害する代表的な種類は、ヤマトシロアリイエシロアリです。近年は、乾いた木材にも被害を出すアメリカカンザイシロアリにも注意が必要です。

シロアリ対策は早期発見と床下確認が大切

シロアリを疑うサインは、羽アリ、蟻道、床の沈み、柱の空洞音、玄関や浴室まわりの傷み、砂粒状のフンです。見つけたらすぐに壊したり掃除したりせず、写真を撮り、場所と時期を記録してください。

家庭でできる対策は、床下の湿気を減らし、家の周囲の木材や段ボールを片付け、水漏れを直し、通気を確保する流れです。

すでに羽アリや蟻道がある場合は、自力判断にこだわらず、専門業者へ点検を依頼した方が安心です。

シロアリは見えない場所で進む害虫なので、早めの確認が住宅を守る近道になります🏠

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